まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

産後うつ発症までの経緯1 無痛分娩出産レポと無痛分娩のメリット・デメリット

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こんにちは。まりもです。

今日からは夫の年末年始休暇で毎日一緒にいられる!

と思いきや夫は学生時代の友人との忘年会のため

一人で実家に帰ってしまいました・・・

子供と二人どう過ごしましょう・・・

お決まりのショッピングモールに行くことになりそうです。

 

さて、今日は産後うつ発症(正確には双極性障害の再発)までの

経緯第一弾として出産の時のことについて書きたいと思います。

 

私は少し前にマスコミで話題になっていた「無痛分娩」を

選びました。

今回の記事では、無痛分娩を検討している方もいると思いますので、

無痛分娩について細かいレポを書きたいと思います。

 

メンタルヘルス関連にご興味があって読んでくださっている方は、

本記事はご興味が無ければ飛ばしていただいても結構です。

 

無痛分娩とは

 無痛分娩とは、麻酔を使って痛みを緩和しながら行う経膣分娩による出産のことです。麻酔は一般的に硬膜外麻酔が使われます。

 

無痛分娩を選んだ理由

無痛分娩を選んだ理由は、最初はただ単純に痛みを回避したかったからです。

現在の医療技術で痛みを取り除くことが出来るのならば、

試さない手はないと単純に思いました。 

私は「まだ日本では流行っていないけれど、

外国で流行っているものや一般的なもの」を試すのが好きなので、

迷いは一切ありませんでした。

 

また、産後うつに関して勉強をする中で、

「出産により心身ともにボロボロになった状態で

過酷な新生児育児に入ることが原因の一つ」と知ってからは、

この選択により一層の確信を得ました。

産後に備えて出来る限り体力を温存しておくべき、と考えたのです。

 

結果的にメンタル大崩壊してしまったので、この点に関して

あいにく効果はなかったのですが、

友人には「無痛分娩にしておいて良かったね」と

言われました・・・

普通分娩だったらもっとひどいことになっていた、

ということでしょう。

実際どうかわかりませんが、少なくとも出産に関しては

私は無痛分娩にしておいてよかったと思っています。

 

無痛分娩を行っている産院探し

私は、里帰り出産をしたので、里帰り先で

「無痛分娩を行っている」を条件に産院を探しました。 

幸い、実家から通えるところに無痛分娩を

専門で行っている産院があったので、そこに決めました。

 

しかし、もし現在住んでいる地方で無痛分娩が出来る産院を探すことになったならば、難航したか、最悪の場合無痛分娩を諦めなければならなかったと思います。

なぜならば、私が住んでいる地方ではただでさえ産院不足のようで、無痛分娩を行っている産院は皆無に等しいからです。

家から通えるところに一ヶ所だけあるのですが、そこは持病があるなどの条件を満たした場合のみ無痛分娩可というところでした。

(私の場合もしかしたらその条件を満たせたかもしれませんが)

 

無痛分娩で産みたいと思っても、このように近所に無痛分娩を扱っている産院がないことによりそもそも選択肢がないという状況がありえますので、注意が必要です。

妊娠する前から、近所の産院について調査しておくことをおすすめします。

 

出産レポ

私が出産した産院は、計画無痛分娩ではなく、

子宮口の開きを見て開いたら産む、という感じでした。

計画無痛分娩か、そうでないかで随分変わってくるので

早めに確認した方がよいと思います。

 

計画無痛分娩の場合は、出産日はいつと決めて、

促進剤などを使って決められた日に産みます。

 

私はなかなか子宮口が開かなくて、産んだ日の8日前から

2日おきに病院に行っては内診。

「まだだね。じゃぁ2日後に来て。」ということを

4回も繰り返していました。

その度に重い入院荷物をもって、「今日こそは」と

心構えをしなければいけないので精神的に疲れました。

 

夫が立ち会う場合計画も立てやすいので、

選べるならば「計画無痛分娩」が出来るところの方が

良いかもしれません。

 

私の場合、夫が実家から自宅に帰った後に陣痛が来てしまい、

とんぼ返りしてもらうはめになりました。

 

ここからは時系列の記録にしますね。

苦手な方は飛ばしてください。

 

出産日前日

9:00

おしるし?出血が混じったおりもの。

初産なのでいかんせん何がおしるしで何が破水なのかわからない。

出産が近いことは近いのだろうと悟る。

 

12:30 外出しランチ。

14:30 帰宅。やはりおしるし?あり。

15:00 腹部に鈍痛あり。疲れたため昼寝。

 

19:00 痛みが増す。これが前駆陣痛?

計測アプリで一応計測すると、5分間間隔だと判明。

陣痛って最初は10分間間隔らしいと聞いていたので、

まさかと疑いました。

 

19:45 病院に電話。状況伝えると一応来てと言われました。

まぁ陣痛と違ったら違ったで仕方がないと思いながら、シャワーをして入院支度をして両親と病院へ。

車の中では座っていられず、後ろのシートで横になっていました。

 

20:15 自宅出発

20:45 病院着。内診の結果子宮口1~2cm開いていると判明。

先生が陣痛を止めるか進めるか迷うものの、時間的に麻酔を打てないので止めることにする、と言われました。

ということはこれが本陣痛だったの?と戸惑いました。

先生にもっと早く来ていれればと若干責められましたが、そんなの判断つかないし・・・と内心凹みました。

 

21:00 LDR室にて陣痛を止める薬を投薬。大人の都合で出てこいといったり待てと言ったり子供に少し申し訳なかったです。

また、自宅に戻ってしまった夫が立ち会えないかもしれないと思い、「夫 出産 立ち会い 出来なかった」などで検索していました(笑)

両親が帰り、一人LDR室で夜を明かすことになります。

これは少し失敗で、母親にだけでも残ってもらえばよかったです。

心細かったので。

 

23:00 就寝。

ウトウトするも、腹部の鈍痛と背中の痛み、またライトの光が気になってあまり眠れませんでした。

ライトは看護師さんに伝えたところ消してもらえて、その後は少し眠れたような気がします。

 

2:00 連絡がつかなかった夫がすでに自宅を出発したことを知る。

夫の気合いがすごく嬉しかったです。

(自宅から実家まで車で7時間ぐらいかかります。)

 

[ここで解説]

私が出産した産院は、個人でやっているクリニックということもあり24時間麻酔対応可ではありませんでした。

私の場合、出産を遅らせる薬を打って、朝まで麻酔を打つのを待ちました。

陣痛は鈍痛程度でそこまで痛くありませんでした。

薬のせいかもしれません。

夜に陣痛が来た場合、麻酔なしでの通常分娩になることもあるので、

いつ陣痛が来たらどうなるかということは早めに確認しておいた方が良いです。

24時間麻酔対応可能なところがあればベストですが、対応している病院は少なく比較的都市部に限られるのではないかと思います。

 

出産日当日

7:00 夫病院着。安心しました。

8:00 朝食。鈍痛続く

11:00 内診。子宮口3cm

 

11:15  試し麻酔開始。人工破膜 

麻酔を打つとすぐに陣痛がマシになりました。

両足が動かない、舌が痺れる、口の中が鉄の味がする、耳鳴りがするなどの症状が見られたら申告するように言われました。

産院の先生曰く、事故を起こすような産院はこの試し麻酔を行っていないのではないか、とのことでした。

 

[ここで解説]

 注射はチク程度でさほど痛くなかったです。

時々無痛分娩の出産レポを読んでいると注射がすごく痛かった!と言っている人がいますが、リップサービスで少し脚色したんじゃないのかなと思います(笑)

無痛分娩でも痛い思いするのよ!というアピールかも?(違うかな?)

人によるのかもしれませんね。

ちなみに注射は背中を丸めて背中に打ちます。

 

12:00 空腹。テレビを見る。

 

[ここで解説]

無痛分娩はあいにく麻酔を打った後は絶食絶飲なんですよね。

それが辛いかなと思いましたが、意外と平気でした。

 

12:40 導尿。看護師さんがチューブを通して尿を取ってくれます。

とても恥ずかしかったです・・・

普通分娩する人はどうするんだろう?

痛みを堪えながら都度トイレに行くのかな? 

 

13:00 赤ちゃんが寝ているので起こすためお腹に刺激を与える。

 

13:30 内診。子宮口6cm。麻酔が切れてきたので麻酔追加。

便意を感じナースコールも、便意ではなく赤ちゃんの頭の圧迫だったらしい。

便意だったらどうしたらよかったんだろう・・・(笑)

 

16:00 内診8cm。麻酔追加。

普通分娩では考えられないかもしれませんが、

ウトウトしたり読書をしたりしていました。

 

[ここで解説]

無痛分娩は陣痛を感じないので、分娩中結構暇です。

事前に、他の人の分娩中の過ごし方を先生や看護師さんに聞いておいた方が良いと思います。

私が出産したところは、何をしても自由でTVを消していると

「なんでTV観ないの?みんな観てるよ?」と言われました(笑)

スマホと本を数冊持っていっていたのでそこまで暇ではなかったですが、お気に入りの音楽をかけたり漫画を持っていったりすればもっと楽しかったかもしれません。

 

16:50 陣痛時心音低下により酸素吸入開始。

 

19:00 医師内診。子宮口10cm。

    

19:08 いきみ開始。

看護師さんにいきみ方を教わるが早速指示を忘れて怒られる。

下半身に感覚がないのでいきむのがなかなか難しかったです。

 

19:13~ 陣痛が来る度にいきむ×11回。

陣痛って本当に規則正しく来るんだなとビックリしました。

 

19:49 進みが遅く陣痛やや弱いため促進剤投与。

止めたり進めたり、薬ってすごいなと思いました。

 

20:43 処置開始。滅菌の布を体に被せられる。   

何が行われるのかわからず恐怖でした・・・

 

20:48 パチパチと色んなところを切られる。

ああ、せっかく会陰マッサージしたのに・・・

痛みは感じませんが音が聞こえて恐怖でした。

切るのってせいぜい一ヶ所だと思っていたのでショックでした・・・

 

21:00 息子誕生。

ここまで冷静でしたが、全身が見えたところで感激して涙が出ました。

全身白いのに大事なところだけ茶色くてビックリしたり(笑)、へその緒の白さに驚いたりしていました。

 

子供が処置のため連れていかれると、ようやく私の処置です。

銀色のあんな器具やこんな器具が見えて恐怖でした。

具体的で申し訳ないですが、掻き出されたり押し出されたり縫われたり・・・

何も見ない方がよかったです。

これ麻酔効いていなかったらどれだけ痛いんだろうと思うような行為が続きました。

 

21:25 処置終了。子供を腕に抱かせてくれました。

冷静に見れば白いガッツ石松さんですが、可愛くて愛しかったです。

 

23:30 飲食解禁。処置後も2時間は飲食出来ませんでした。

麻酔を打ってから絶飲絶食だったので、約14時間何も飲み食いしていないことになります。

ハーゲンダッツのアイスクリームを出してくれて、嬉しかったです。

 

24:00 LDR室で夫と就寝(夫はもちろんソファで)。本当にLDR室だと楽です。

 

3:00 トイレに行くよう起こされる。

その後肛門を中心とした痛みを感じました。

検索魔になり、痔になったのかと怯えました。

2時間我慢するも痛すぎて眠れませんでした。

 

5:00 耐えきれずナースコール。

看護師さんのチェックによると、肛門ではなく切開傷と言われました。

あっさり痛み止を処方されました。

我慢せず、さっさと言えばよかったです・・・

 

5:30 薬が効いてようやく眠れる。

 

長くなりましたが以上です。

麻酔を打ってから、本当に痛い思いをすることは

ほとんどなかったです。

 

無痛分娩のメリット

  • 出産前の恐怖感が軽減できる。これは精神疾患がある人にはとても大きなメリットだと思います。
  • 本当に出産が痛くない。医療の力はすごいなと感じました。
  • 落ち着いて子供と対面できる。
  • 出産がトラウマになることを少しでも防げる。出産がトラウマになっている人って、聞こえてこないだけで実は沢山いるのではないかと思っています。
  • 産後の育児に備え、体力が温存できる。

 

無痛分娩のデメリット

  • 外野がうるさい。マスコミ、家族、友人、同僚などあーだこーだとうるさい人間が沢山います。
  • お金がかかる。 私の場合は、追加料金としてプラス10万円かかりました。でも10万円程度なら喜んで払います。20万円、いや30万円ぐらいまでなら追加料金払うかな・・・?働かなくちゃ(笑)

 

 もちろん無痛分娩にはリスクはあると思います。

すべての出産にリスクはあるのですから。

それでも得られるメリットは大きいと思いますよ。

 

私の場合、マスコミや周囲の人間がうるさいのが

ストレスでした。

 

「ニュースで事故があったって言ってたよ!」

なんてわざわざ言ってくる人もいたり・・・

そういう人に限って、自分の出産後は

「私も次の出産は無痛分娩にする・・・」

なんて言っていたので少し呆れてしまいましたが。

私の周りには一人目は普通分娩に果敢に挑んだものの、

あまりの痛さに二人目は無痛分娩にする人が沢山います。

 

無痛分娩にあーだこーだと文句を言ってくる人は

「私は痛い思いをした(する)のにズルい」

という気持ちが主な原因だと思うので、

気にしなくて良いと思います。

 

ましてや、夫をはじめとする

男性の言うことなんて一切無視でいいと思います。

(男性の皆さんには申し訳ありませんが)

妊娠出産に関して大変な思いを全くしないで良い人の

言うことなんてどうして聞かなければならないのでしょうか。

お金を出してくれるからですか?

自分は命を差し出すのに?

 

色んなハードルがあると思いますが、

日本でももっと無痛分娩が主流になればいいのにな

と思います。

少子化改善にも貢献するかもしれません。

 

もちろん痛い、苦しい、不快な出産をした世界中の

お母さんたちは偉大だと思いますが、

「痛い思いをして生んでこそ母親」というのは根絶すべき

時代錯誤の根性論だと思っています。