まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

双極性障害発症まで5 自殺未遂・休職

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こんにちは。まりもです。

腸炎もすっかり良くなり元気になりました!

皆さんも気を付けてくださいね(^^)

 

今日はその後私が会社を休職してから退職するまでを

書きたいと思います。

通常の精神状態ではとても考えられないことをしますので、

健康な方には理解されないかもしれませんが、

頭がおかしくなると人はこういう行動に出るのだなと

いう視点で読んでいただけると助かります。

 

また、自傷や自殺に関する記述がありますので、

苦手な方は本記事は飛ばしてください。

 

決して真似をしないでくださいね。

「死にたい」と思っている方は、

こんなブログを読む前に、正しく通院・服薬し、

場合によっては入院されることを強くおすすめします。

 

会社に着いた朝Uターン

フラフラしながら、会社に着いたある日、

スーツを着た無表情なサラリーマン達が

オフィスビルに吸い込まれていく様に私は恐怖を感じました。

もうこれ以上会社にはいられないと、

会社のドアの前でUターンしました。

家に帰ろうとしたのです。

 

そのとき、真後ろに新入社員の子がいて鉢合わせてしまいました。

新入社員の子にUターンするところを見られるわけには

いかないので、トイレに行く振りをしてその日は席に着きました。

 

無断欠勤

そのUターン未遂の翌日だったか、

数日後だったかもはや覚えていないのですが、

私は会社を「無断欠勤」しました。

社会人としては最低な行為なのですが、

まともな精神状態ではなかったのです。

携帯電話には、上司や会社の人事から電話がかかってきます。

私は携帯電話の電源を切りました。

このままだと家に会社の人間がやって来るだろう。

その前に「干からびて死んでしまおう」と考えていました。

普通の精神状態で考えれば、かなり無理がある計画ですよね(笑)

私はやはりスポーツ飲料しか口にしていない状態でしたが、

それすら口にするのをやめようとしたのです。

 

追い詰められた私の脳には妄想が起こるようになります。

 

「仕事を放り出して、責任問題になる。私の会社はマスコミに叩かれるだろう。

向かいのビルからカメラをもったマスコミが私を撮影しているかもしれない。」

「上司が外まで来ているかもしれない。

 向かいのビルから上司に覗かれているかもしれない。」

 

夏の暑い日にエアコンもつけず、外が怖いので

カーテンを締め切り、汗だくで横になっていました。

うつ状態が重度になるとこのようにカーテンの隙間を

怖がることがあります。

その人はおそらく、外界にある何かしらの恐怖に怯え、

妄想に取りつかれています。

 

被害妄想は本来はうつ病双極性障害の症状ではなく、

統合失調症の症状なのですが、私の場合鬱症状がひどくなると

このように被害妄想が出ることがあります。

 

両親の出現と自殺未遂

翌日だったかその次の日だったか、

ついに自宅のインターフォンが押されました。

しばらく応答しませんでしたが、

次はドンドンとドアを叩く音がしました。

なんと会社から連絡を受けた両親が

田舎からやってきたのです。

会社の人間も一緒なのではと慌てた私は、

「すぐに命を絶たなければいけない」と思い、

キッチンにあった包丁を手首に当てました。

幸い、包丁の切れが悪くて大事には至りませんでしたが、

それでも傷は痛かったです。

 

ドアを叩き、名前を呼ぶ声が続きます。

諦めてドアをそっと開けると、両親の姿がありました。

両親は、夏の暑い中エアコンもつけず、

カーテンを締め切って、汗だくになって手首に傷をおった

ガリガリに痩せた娘を見て驚いていました。

後に両親は「もう間に合わないかと思った・・・」

と話していました。

 

私はそのまま、休職し両親と実家に戻ることになりました。

実は私は、それ以来二度と元の職場に姿を見せていません。

いわゆる「突然会社に来なくなった若手社員」です。

残された職場の方のご苦労を思うと、

本当に申し訳ない気持ちで一杯です。 

 

実家での療養生活と自殺未遂

突然実家に帰ることになったので、

他の家族も皆驚いていました。

ほとんどの時間を布団に伏せて過ごしていました。

悪夢にうなされ、うなり声をあげることもありました。

 

重い希死念慮に悩まされ、

2ヶ月間毎日どうやって死ぬかを考え、

ネットで自殺の仕方を検索していました。

 

うつ病双極性障害などの病気になると、このように

「死ぬ」以外の方法がないように思い込むことがあります。

 

頭の中で死ぬ計画がなかなかうまくいきそうになくて、

1週間ごとに違う自殺方法を検討しました。

詳細を記載するのは気が退けるのですが、

うつ病双極性障害の患者がどのようなことを考え

自殺に至るのかを伝えるために、あえて詳細を記します。

気分が悪くなる前に、読むのをやめてくださいね(^^;

 

お父さんのベルト、使えるかも。

お母さんが買い物に行った隙に、チャレンジしようか。

 

高いビルはないかな。

あのビルにはネットが張ってある。使えない。

 

特急が最後に走るのは何時かな。

 

海辺までどうやって行こうか。タクシーかな。

 

(車で母と山中の祖父母宅を訪れた際は、)

母を道連れに崖から車ごと落ちるのはどうだろう。

 

古い日本家屋の祖父母宅の梁、丈夫そうだな。

ここで首を吊るのもいいかもしれない。

 

私は死ぬことよりも、「死に損なうこと」を

大変恐れていました。

電車に飛び込むのは失敗すると悲惨らしい・・・

下半身だけ飛んでしまったりすると困るな、とか。

 

水死は発見後悲惨な姿なんだな。

海でなかなか見つからないと

警察に迷惑をかけてしまうかも。

田舎だから高い建物がないな。

 

などと色々考えて、「自殺するのも難しいんだな」

と知りました。

 

考えた結果、私は「首を吊ること」を選びました。

両親の寝室に、体重をかけても壊れなさそうな取っ手を見つけ、ネットで「首の吊りかた」を調べて、そこに紐を結びました。

 

ネットで調べると、首吊り後は

目と舌が飛び出て、吐瀉物や排泄物で床が汚れる、

とありました。

(本当かどうかは知りませんし、今となってはそんなこと絶対に検索したくはありません。)

 

家族が片付けしやすいように、

床に新聞紙を敷いて、

目と口にガムテープを張り、

椅子に立ち上がって紐に首を通しました。

 

トン

 

と足で椅子を蹴ろうとしたその時、

ふと脳裏に彼氏(今の夫)の顔が浮かびました。

 

今日はやめておこう、

 

と思って今に至ります。

 自殺をしかけた双極性障害患者の脳内の一例です。

 

実は私は学生時代に、友人を自死で亡くしています。

「テンションが高いときがあった」と共通の友人から

聞いたことがあるので、もしかしたら同じ病気だったかもしれません。

 

双極性障害は自殺リスクの高い病気です。

 

初めてのメンタルクリニック通院と服薬拒否

この出来事の前だったか後だったか、

初めてメンタルクリニックを受診しました。

私はうつ状態がひどくなっていたので、もはや

「受診しなければいけない」と思うことが出来ず、

家族に勧められても受診を拒んでいました。

「精神科」に偏見と恐怖心があったからです。

 

家族に強制的に連れて行かれたのだと思います。

病院についても、私は精神科医のことを、

「わたしのことを薬漬けにしようとしている悪いたぬき親父」

だと思い込んでいました。

ここまでいってしまうと、治療は本当に大変です。

 

そこで、うつ病チェックシートみたいなものを渡され、

回答しました。

 

診断は、「不安障害」と言われました。

それでも、私は頭がおかしくなっているので、

「そんな病名あるわけがない。医者が適当につけてくれたんだろう。

私は悩んでいるだけだ。病気じゃない。」

と思い込んでいました。

 

また、「統合失調症に片足を突っ込んでいる」と言われました。

妄想の症状が出ていて、

「とある会社からスマホで監視されているような気がする」

と申告したためです。

 

薬を出されましたが、最初のうちは薬を飲むことが恐ろしく、

家族の前で飲んだふりをしては、こっそり吐き出していました。

本当にどうしようもないです。

 

薬を飲むようになったのは、

「この薬を飲むと胸が大きくなる」と医者に言われたからです。

おそらく、副作用で太ることを先生が良いように言い換えてくれたのだと

思います。

なんの薬だったかは忘れてしまいましたが、

私は薬の副作用で、激やせ状態から一転、激太りしてしまいました。

 

時々、この薬は太るから飲みたくない・・・

と服薬を拒否している女性をネット上で見かけます。

気持ちはわかりますが、今は諦めて服薬したほうがいいです。

ダイエットは、脳が健康な状態に戻ってからにしましょう。

 

ひとつだけ飲んでいた薬の名前を覚えています。

リスパダール」です。

後に看護師をしている友人の前でこの薬を飲んだとき、

「それ、暴れる患者に飲ませる薬だよ」

と言われて大変ショックを受けたものです(笑)

 

重い鬱状態

先にも述べたように、日中はほとんどベッドの中で過ごしました。

スマホで「うつ病 休職」「うつ病 転職」

などと調べては、ネガティブな情報にばかり触れ、

より一層落ち込んでいきました。

「私はもうまともな会社に転職も出来ないんだ」

精神疾患になったことで表には出られない。

 私はラブホで清掃の仕事をしながら生きていくしかない」

 などと思い込んでいました。

本当に不思議です。

 

お風呂にも入りたがらず、

身の回りのことに構わなくなっていきます。

 

密度の濃い、黒い何メートルもある分厚い雲が

頭の中を覆っている感覚が数ヵ月続きました。

 

 次回は私が鬱状態から躁転し、回復に至るまでを書きたいと思います。