まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

双極性障害発症まで4 先輩の退職と発症

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こんにちは。まりもです。

週末は都内で過ごしました。

クリスマスツリーやイルミネーションが至るところにあって、

街が華やいでいましたね(^^)

昨年のこの時期はうつ状態真っ只中で、

季節の移ろいに恐怖と絶望を感じ全く楽しめなかったので、

今年はクリスマスや年末年始を家族と楽しみたいと思います。

あいにく胃腸炎になってしまい、

途中からダウンしてしまいました・・・笑

 

さて、今回の記事では私が双極性障害発症のきっかけとなった

出来事について書きたいと思います。

 

Mさんの退職

モチベーションも低く、毎日がストレス一杯だった私。

Mさんの存在だけでなんとか自分を保っていましたが、

ある日Mさんが転職するため、会社を辞めることを知りました。

私はショックで仕方がなく、唯一の光を失ったような気持ちで

目の前が真っ暗になりました。

 

先輩とのランチ中に取り乱したある日

Mさんが会社を去ってから、毎日毎日暗い気持ちで

過ごしていました。

この時から情緒不安定気味で、友人とカラオケに行っても

感動的な歌やMVを観ておいおい泣くことがありました。

 

ある日、別の先輩と外回り途中にランチをしました。

そのランチの席で、私はもう自分が保てなくなり、

その先輩に自分が会社Aで前向きに仕事が出来ていないことを

ボロボロ泣きながら訴えました。

先輩もビックリしたと思います。

後輩にいきなり泣き出されたら困りますよね(^^;

 

そのランチの後、私は完全にエネルギーが失われ、

先輩と同じペースで歩いて会社まで帰れないと判断し、

先輩には先に一人で帰ってもらいました。

兆候はもっと前から出ていましたがこの時が私の明らかな[発症時点]です。

 

電源が落ちた、というよりは、

大爆発をしてすべてが粉々になった、というぐらいの

表現の方が適切です。

 

ランチの店から駅まで、普段の10分の1ぐらいの

スピードで力なくトボトボと泣きながら歩きました。

あの時ほど身体中からエネルギーが失われた経験は

後にも先にもありません。

先輩は上司にどのような報告をしたのかなぁ。

 

躁の症状の出現

駅に着くと、制服を着て英語で外国人観光客に

案内をしているお姉さんが目に入りました。

「私も英語を使った仕事がしたい」という気持ちが爆発し、

上ずった声でそのお姉さんに話しかけ、

私もこの仕事がしたいですと伝えました。

(僕も/私も、精神的な病気になると声が上ずるよ、

っていう人いますか?私だけじゃないと思います。)

 

普段の私を知っている人ならば、

落ち着いてまともに話せていない状態だと気づいたと思いますが、

初対面のお姉さんは連絡先を教えてくれ、

私は土日にその仕事をバイトとしてすることになりました。

「少しハイテンションな、やる気のある人」に映ったのかな。

会社は副業禁止だったと思いますが、

もうそんなこと知ったこっちゃないと思っていました。

 

 このような突飛な行動は、躁の症状の

「社交性の増加」、「活動量の増加」に当てはまるかなと思います。

躁状態にはこのように、判断を誤り余計なことを

してしまうことがあります。

  

この時の症状はなかなか不思議なのですが、

鬱と躁が一緒にやって来たような感じです。

エネルギー切れになったのは鬱っぽいですが、

直後に躁の症状が出ています。

 

躁と鬱の混在した会社生活

思考力・集中力の低下

その後の会社での私は完全に鬱状態でした。

仕事をまともにこなせなくなって、

雪だるま式に業務が増えていきました。

机の脇には高く積み上げられた書類。

鬱の症状で「思考力や集中力の低下」によるものです。

ミスが新たなミスを呼び、もはや自分ではどうするとことも

出来なくなっているのに誰にも助けを求められませんでした。

「上司や先輩に相談する」などの正常な判断が出来なくなるのです。

先輩に相談したような気もしますが、

こうした方がいいんじゃない?みたいなラフなアドバイスでは

もはやどうすることも出来なくなっていました。

椅子に座って居られなくて頻繁にトイレにこもっていました。

 

仕事は終わらないので遅くまで一人残って仕事をしていました。

夜遅くまで残っても、何一つ進まないのに。

全体的に早く帰る会社なので、目立ってしまい、

「あいつどうしたんだ?」という目で見られていたと思います。

これは被害妄想ではなく、実際に言われたと思うのですが、

「Mさんがいなくなったからだろ」など

聞こえるように言われたこともありました。

(記憶が曖昧です。)

 

出張にも一人で行けなくなり、実家から駆けつけた

母と一緒に新幹線に乗って出張に行ったこともありました。

 

そういえば母が実家に帰るときには、

帰らないでとおいおい泣いたなぁ・・・

完全に異常でしたね。

 

食欲の減退

次第にご飯が食べられなくなり、夏の暑いときに

2週間ほどスポーツドリンクしか口にせず過ごしていたら

みるみるうちに痩せていきました。

食欲の減退または増加」も鬱の症状の一つです。

体重計には乗っていないので具体的な数字はわからないのですが、

小学生の頃と同じぐらいの体重になったと思います。

ブカブカになったスーツを着ていました。

上司や先輩が心配して、一緒にご飯を食べに

行こうと誘ってくれているのに

気を遣わせて悪いと断っていました。

 

鬱状態もここまで行くと職場の人はもうどうにもできません。

こうなる前に、職場の人は精神疾患が疑われる社員を病院を

強制的にでも受診させた方がいいです。

 

希死念慮

また、帰宅の際に駅のホームに行くと、

「電車に吸い込まれそう」、「電車に飛び込みたい」

と思うようになりました。

鬱の症状中で最も恐ろしい「自殺念慮希死念慮」の現れです。

このとき初めて私は電車に飛び込む人達の気持ちが

わかってしまいました。

この病気になる前は、「人身事故による遅延」には

イラッとしていました。

今では、「辛かったんだな。症状が重かったんだな。

家族は助けてあげられなかったのかな。」と

胸が苦しくなります。

 

人が自殺するのは、大体の場合このような

脳の病気のせい」です。

本当は、仕事が辛いから、ではありません。

 

不眠・アイディアが浮かぶ

家に帰ると不眠が続きました。

夜眠れないと躁の「次々にアイディアが浮かぶ」という症状が

出てきました。

私は大学生の時からぼんやりといつか起業をしたいなという

夢がありました。

その起業アイディアをものすごいスピードでパソコンにまとめたり、 

知人に送って見てもらったりしました。

冷静な時に見ると、ハチャメチャな内容だったと思います。

このような躁状態の時の脳の処理スピードは

通常の2~3倍になったような感覚です。

頭が働くので本人は快感を覚え体調の異常を感じにくいですが、

躁状態は下手すると鬱状態よりも危険で早期の受診が必要です。

 

「攻撃的になる」「易怒性の増加」

躁状態になると、怒りやすくなったり、

攻撃的になったりすることがあります。

私はこれが当時付き合っていた彼氏(今の夫)に向きました。

些細なことで激怒したことを覚えています。

 

激怒した後はまた一気にエネルギーが失われました。

その日は、ちょうど大好きなL'Arc~en~Cielの

ライブの日だったのですが、

もうライブにも行くのをやめようかと思ったほどです。

通常の精神状態では考えられません。

それでもなんとか力を出して、トボトボと会場に向かいました。

遅れていったライブでは座席が良くて、

素晴らしいステージを見て少し元気が出ました。

空に舞った銀テープを掴みとることができて、

「あ、なんとかこの局面を切り抜けられるのかな」

と思ったことを記憶しています。

 

高価なものや必要のない買い物をする

躁の症状の一つに、高価なものや必要のない買い物をする

というものがあります。

「買うべきか、買わないべきか」や「これを買うとどうなるか」

という正常な判断が出来なくなるんですね。

私は普段はグッズは買わないタイプなのですが

(ファンとしては失格かな笑)、

この日はあらゆるグッズと、DVDまで購入しました。

数万円は使ったかな。ファンとしては正解なんですが。

 

別の日には、高額なバッグを買ったり、

BOOK・OFFで本を何十冊も一気に買ったりと、

レストランでは食べきれないほど多くの料理を注文したりと

この症状には苦しみました。

この症状はその後の「お金がなくなる」という

実害に苦しむので恐ろしいんです・・・

 

躁の早急な受診が必要な理由は、

このように財産や人間関係を失うの防ぐためです。

 

受診が遅れた理由

「私、おかしい」「病院に行った方がいいかもしれない」

という思いは実は数ヵ月前からありました。

信頼している年配のメンターさんがいて、

その方にこれこれこういう状況で病院に行くべきか

否か迷っている・・・

と相談したところ、

「病院には行かなくても良いです。絶対に良くなります。」

というアドバイスをもらいました。

 

この方は尊敬している方で、今でも交流があるのですが、

この件に関しては相談する相手を間違えたようです・・・

年配の方にメンタル系の相談をする時は気を付けてください。

病院には行かなくてもいい、などのアドバイスは無視しましょう。

 

もし私だったら「今すぐ病院に行け!!

なんなら一緒に付いて行こうか?」

と言います。 

 

うつ病双極性障害だと、自分が正常か異常か、

病院に行くべきか否か、という判断も正しく

出来なくなることがあります。

風邪や胃腸炎なら、すぐに病院に行くのにね。

 

家族や友人など周りの人は、

おかしいとおもったらすぐに受診を勧めてあげてください。

 

精神科は怖いところではありません。

症状を放置する方がずっとずっと、

恐ろしいことが待っています。