まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

産後うつ闘病記 精神科入院生活2 精神科閉鎖病棟の患者たち

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こんにちは。まりもです。

 

今日はついに自宅へ戻ってきましたー。

あっという間の実家ライフだったなぁ。

 

実家に長期間滞在した主な理由は、

実は病気により関係が悪化してしまった家族との

関係性を改善するためでした。

なんとかなりそうです。

 

さて、今回の記事では精神科閉鎖病棟で出会った

患者たちについて書きたいと思います。

 

精神科閉鎖病棟の患者たち

患者は色々な種類の人がいました。

外から見て明らかな異常のある人もいれば、

パッと見は何の病気かわからない人も。

全員と話をしたわけではないし、

何の病気で入院しているのか必ずしも聞いたわけではないけれど、

例えばこんな人々。

 

  • 拒食症の70代ぐらいの女性。「自分のような人間が「食べる」なんて申し訳ない」という妄想にとらわれており、ガリガリに痩せていた。拒食症=ある程度若い女性と思い込んでいたので、意外だった。でっぷり太った旦那さんとの対比が印象的だった。あの人はいまご飯を食べられるようになっただろうか。

 

  • 認知症?の男性老人。お話好きで沢山会話をした。彼曰く、入院当初の私は躁状態でペラペラ愛想良くしゃべるので、「記者が取材に来たのかな」と思ったらしい(笑)話をする限りシャキッとしていて、おかしいなと感じることはほとんどなかった。彼はどうして入院させられていたんだろう。彼の退院後の処遇で家族がもめているらしく、家族や医療従事者に不信感を募らせていた。私が思うに、素直に医療従事者の言うことに従わないと、退院許可が出るのが遅れる。

 

  • ガンになって精神のバランスを崩した40代女性。後述するが一番仲良くなる。彼女の場合、手術をした後で体が苦しいが、その苦しさは精神科ではどうにもすることができなくて、外科と精神科の先生たちの間で行ったり来たりしていた。家にいても不安なので、自分から進んで精神科に入院してきた、と言っていた。

 

  • 睡眠薬依存症の50代女性。睡眠薬を沢山飲まなければ不安らしい。息子が一人いるが、仕事で忙しい息子に入院グッズを持ってきてもらうなど世話をしてもらうことが申し訳ない様子だった。絵が好きで、とある画家の画集をめくって心をしずめているようだった。この人は親しくなると負の側面に引きづり込まれそうな雰囲気だったので、あまりコミュニケーションを積極的に取らないようにしていた。

 

  • 統合失調症の末期患者の50代女性。長らく未治療で放置したのか、素人目にも重症だとわかった。穏やかなコミュニケーションは成立しないので、トラブルを避けるべくなるべく関わらないようにしていた。後述する「保護室」と行ったり来たりしているようだった。

 

  • すぐにキレる70代老人男性。何の病気だったかは不明。この人物が、食事中に人が話すのを嫌うため、食事中に話してはいけないという病院オリジナルルールが出来ていた。しかし、普段はパズルを楽しみ、カラオケや将棋好きなおじいさん。私は後半は割りと仲良くなり、一緒にパズルやカラオケをしたり、将棋を教えてもらったりしていた。「わしは「これ」だからな」と両手首をくっつけるポーズをしていたので、入院前に法的問題を起こしたのだと思われる。

 

  • うつ病の若者。元からか、病気が彼をそうさせたのか、大人しい感じの子だった。年が近いこともあって、話をするようになる。被害妄想や希死念慮にとらわれていた。

 

  • 過労で精神的なバランスを崩してしまい、妄想などが出る、ワーカホリックな若者。年も近いことがあって、一緒にトランプやオセロをするなど結構親密にコミュニケーションを取ったが、恋心を抱かれては困ると後半はある程度距離を置くようになる。入院初日に私を恐怖に陥れた、「廊下を徘徊する人」。

 

  • 家庭内のストレスで顔面に麻痺が起こってしまった主婦。彼女も子供がいた。いつも辛そうで見ていられないほどだった。精神科では顔面麻痺を解決してあげることができなかったみたいで、他の科とたらい回し状態になっており、かわいそうだった。彼女は今、笑顔で子供と過ごしているだろうか。

 

  • 手首に包帯を巻いた中年男性。あまり話はしたことがないが、体が一番辛そうだった。

 

  • 首にテープを貼った、無表情な女性。大人しい人だった。彼女は一体何の病気だったのだろう。保護室(詳しくは後述する)に送られたのが意外だった。彼女も「廊下を徘徊する人」の一人。

 

  • 入れ墨を入れた拒食の男性。何の病気だったかは不明(拒食症と言う訳ではなさそうだったが、食べる行為を拒否していた)。入院してきてすぐに保護室送りになっていた。雰囲気が怖かったので、その人がいると少し不安な気持ちになった。共同生活の精神科閉鎖病棟では仕方がないし、きっとよくあること。

 

などなど。

 

書いていて、一人一人の顔が浮かびます。

精神科の入院は、長期にわたることが多く、

相互にコミュニケーションを取る機会が多いので、

「戦友」のような気分になります。

経験したことはないけれど、「刑務所仲間」とも

感覚としては似ているのではないかと思います。

 

想像していたよりも様々な人が入院していて、

精神疾患にも色々なバリエーションがあるのだなと知りました。

 

また、その症状の程度によって、課せられているルールがまちまちでした。

 

ここに私は、「出産を機に双極性障害を再発した、躁状態で情緒不安定のアラサー主婦」として新たに加わることになりました。

 

そこに入院していたのは、入院前に想像していたような

「ヤバイ」人たちではありませんでした。

多かれ少なかれ、おかしいところはあったけれど、

それは脳の病気が彼を・彼女をそうさせているのであって、

基本的にはみんな「普通」のいい人です。

 

彼ら・彼女らは無事退院して社会に戻ることが出来たかな。

 

笑顔で、生きることが出来ていれば良いなと切に

願います。

 

 

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