まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

産後うつ闘病記 精神科入院生活初日 廊下を徘徊する人々と精神科閉鎖病棟のルール

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こんにちは。まりもです。

 

夫が自宅に帰ってしまって寂しいな・・・

なんていいながら、夫のいない生活にすっかり慣れ

実家生活を満喫しています(笑)

やはり子供を見てくれる大人の数が多いので

楽で楽で・・・

自宅に戻りたくない今日この頃です。

 

さて今回から私の精神科入院生活について書きたいと思います。

私の人生の中でトップ3に入るエキサイティングな経験ですね。

 

うつ病になったり、産後うつになった人は沢山いると思いますが、

精神科に入院したことのある人は少ないのではないでしょうか。

しかも強制入院です(笑)

 

本来ならば、秘めておくべき人には言いたくないことです。

見ず知らずのあなたにだから、こんな経験を恥を晒しながら

伝えています。

なんでも話が出来る友人にさえ、この経験を伝えるのは躊躇いますし、

世間体も悪いです。

 

でも、おいしい経験できたな、ネタにしてやろうと

今は思っています。

 

また、こんなひどい人もいるから大丈夫だよと、

うつや産後うつで悩んでいる人に伝えたいと思います。

 

入院生活初日

即日入院が決まった私は、さらに力が抜けてしまいました。

看護助手の人が家族になにやら説明している間、

椅子に座っていられなくて、ベッドに横にならせてもらい

ヘナヘナと倒れこみました。

もう限界でした。

その様子を見て、看護助手の人が慌てていました。

 

看護師長さんと、男性の看護師さんが挨拶に見えました。

看護師長さんは優しそうで信頼できそうな人、

男性の看護師さんは体が大きくて、優しそうな人でした。

 

私は二人に病室に案内されました。

「この部屋なら、外の景色がきれいに見えますよ」

 

精神科に入院となったのに、景色がきれいに見える部屋を

案内してくれるなんて、ととても嬉しかったです。

窓から見える緑豊かな自然にホッとしました。

 

また、病室も比較的新しいためきれいで、

個室にしたため落ち着けそうでした。

(わたしが入院した病院は個室と大部屋がありましたが、

基本的には全員個室でした)

 

廊下を徘徊する人々

しかし、そこはなんといっても精神科の閉鎖病棟

閉鎖病棟とは、精神科病院で病棟の出入り口が常に施錠され、

自由に出入りできない構造を有する病棟のことです)

 

廊下では、若い男性が早歩きでスタスタ歩いており、

私の部屋の前を通る度ドアの隙間からチラチラ

こちらの様子をうかがっています。

スリッパがパタパタいう音が怖かったです。

 

また、無表情な女性はゆっくりしたペースで、

廊下を行ったり来たりしていました。

 

私は、この男性と女性が何者なのか、

なぜこのように廊下を行ったり来たりしているのか

わかりませんでした。

 

もしかしたら、病院側の人間で、

病棟内をパトロールするために患者を装って

歩いているのかな?と考えていました。

(考えすぎですね笑)

 

それでもやはりドアからチラチラこちらの様子を伺う

男性が怖くて、看護師さんに訴えたところ、

すぐに部屋を変えてくれました。

 

看護師さんには、

「まだまりもさんがどんな様子かわからなかったから、

ごめんね」

と謝られました。

看護師さんたちが思った以上に、わたしが不安定で

デリケートだった、ということだと思います。

 

食堂での食事

部屋で横になって休んでいましたが、

食事の時間がやってきました。

 

食事はみんなで集まって、

同じ談話室と呼ばれる広いスペースで取るスタイルでした。

自分も入院患者なのに、他の「精神科閉鎖病棟入院患者」が

怖くて仕方がありませんでした。

 

同時に、この時はまだ「過共感」(独自命名の症状です)の

症状があったので、この人達もみんなそれぞれ

辛い思いをしているんだと思うとボロボロ涙が溢れました。

 

あの人の手首の包帯はどうしたんだろう。

あの人の首のテープはどうしたのかな。

 

・・・図ったのかな?

 

こんな場所に私も入院させられてしまった・・・

私も立派な精神疾患患者だ・・・

 

私は他の患者さん達を直視出来なくて、

ボロボロ泣きながら壁の方を向いて、

壁に張ってある患者達が書いた習字を見つめていました。

 

なかなかご飯に箸をつけない私に、

看護師さんは「しっかり食べなさい」と言って

私の体を正面に向け、食事を促しました。

きちんとご飯を食べたのは、産婦人科を退院してから

初めてだったのではないかと思います。

約1週間ぶりのまともな食事ですね。

 

壁に張られた習字の作品のなかに、一際字が上手なものがありました。

精神科閉鎖病棟という環境のなかで、

その達筆で書かれた柔らかな季節感溢れる漢字4文字は、

私の心をほっとさせてくれました。

美しい字というのは、人の心を癒すのだということを知りました。

 

この頃の記憶は断片的なのですが、

後に親しくなった入院仲間によると、

初日の私は部屋に引きこもっていて、

食事の時間にようやく出てきたと思ったら

ボロボロ泣いていて可哀想だな、と思ったそうです。

 

精神科閉鎖病棟のルール

最初のうちはこの特殊な「精神科閉鎖病棟」に慣れるのに

苦労しました。

オフィシャルなもの、暗黙のものを含めて

ルールが沢山ありました。

 

精神科閉鎖病棟の大原則は、「自殺と逃亡を防ぐ」こと

だと理解しました。

うつ病産後うつ双極性障害などでは希死念慮(死にたいと願うこと)が

症状として出るので、患者によっては目を離した隙に、

あらゆる手を使って自殺しようとします。

 

また、私のように強制的に入院させられている人や

なかなか退院許可が出ない人の場合、

患者によってはあらゆる方法を使って脱走しようとするかもしれません。

 

看護師を中心とする医療従事者は、これらを防がなければなりません。

大変だなぁ・・・

 

印象に残っている主なルールは次の通り。

 

  1. 「紐」がついているものを持ち込んではいけない。理由はお察しの通り。スニーカーはひも付きはNG。ジャージやパーカーも、紐を取り除いた場合のみ持ち込み可能。
  2. おやつは柔らかいものでなければならない。チョコレートなどの固いものはNG。過去にチョコレートを喉に詰まらせた(詰まらせようとした?)患者が過去にいたらしい。
  3. シャンプーや洗顔フォーム、化粧水・乳液、歯磨き粉、洗濯洗剤などあらゆる化学製品はナースステーションで管理し、必要に応じて渡してもらう。男性の場合、髭剃りも同様の対応。しかし、患者の状態によって個人管理も有り。最初はハンドクリームなども預かられていたため、いちいちナースステーションに声をかけなければならず、大変でした。
  4. 食事中にしゃべってはいけない。食事中に人が喋ることを極端に嫌い、キレる患者がいるため(これは病院のオリジナルルール)。
  5. 売店に買い物に行けるのは、許可が出た人のみ、決められた日時に。
  6. 患者同士連絡先を交換してはいけない。これは私が後に仲良くなった入院仲間とうっかり交換しそうになって、一応看護師さんに確認しようと思ったときに発覚したルールです。「最初に言っておいてくれないとわかりません」とやんわり抗議すると、「当たり前すぎて周知する必要を感じなかった」とおっしゃっていました。

 

などなど。

 

最初のうちは、躁状態だったし、ルールを把握していなかったので、

しょっちゅう看護師さんに怒られていました。

 

ルールをその理由と共に一覧にして、紙に書いてくれればいいのに。

そうすれば、看護師さん達を困らせることは減ると思うのですが。

 

看護師さんたちには当たり前のルールでも、

患者達はそれぞれ初めての経験なので戸惑います。

 

そうしないのはなにか訳があるのでしょうか?

ご存じの方いらしたら教えてください。

 

 続きます。

 

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