まりもの産後うつ闘病記

双極性障害(躁うつ病)を持つママが産後再発→精神科入院→産後うつ状態のプロセスを経て寛解に至るまでを綴ったブログです。

家族が産後うつになった時の対処法②

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こんにちは。まりもです。

 

池江さんのニュースに心を痛めています。

病気とは無縁そうな、健康の象徴のような彼女が

病気になってしまうなんて・・・

 

人はいつ病気になってしまうかわからないものですね。

健康に感謝して生きたいと思います。

 

彼女の病気が良くなることをお祈りしています。

 

今回の記事では、家族が産後うつになった時の対処法②について

書きたいと思います。

 

①はこちら↓

marimomental.hatenablog.com

 

今回は自死に関する内容を含みますので、

苦手な方、元気がない方、今日一日をさわやかな気持ちで

過ごしたい方はお控えください。

 

確認すべきこと:

 

3.希死念慮はあるか?

 

つまり、産後うつと思われる家族が「死にたい」と

思っているか否かです。

 

産後うつの場合、軽度の人も沢山いると思うので、

希死念慮がない人も沢山いるかもしれませんが、

基本的にうつ病になるとこの症状が出る可能性大、

ということは頭に入れておいた方がいいです。

決して大げさな話ではないですよ。

 

確認すべき、と書きましたが、

希死念慮の有無を確認することは非常に難しいです。

 

なぜなら、家族にはもちろん、医師に対してさえも

正直に言わないこともあるからです。

 

ダメ元でさらっと、「死にたいとか思ったりする?」と

聞いてみると、正直に言ってくれるかもしれません。

 

この時、泣いたり怒ったり、

「この子(赤ちゃん)はどうするの!!」とか

ママを責めたりしないことが大切です。

あくまでさらっと、冷静な対応を。

「そっか」と流すぐらいでも良いかもしれません。

 

なぜこの希死念慮の有無を確認したいかというと、

「どこまで目を離してよいか」を判断したいからです。

 

希死念慮有りの場合

 

たとえ短時間でも母子だけの時間をつくるべきではありません。

 

産後うつの怖いところは、

失われる命が最大「1+子供の数」になりうることです。

 

また、家中の①薬・薬剤(洗剤や消毒液なども含む)、②紐類(ベルト等も含む)、

③刃物類(包丁・カッターなど)の管理に目を光らせてください。

 

大げさだと思うかもしれませんが、

「死にたい」と思う人が実行に移すか否かなんて

本人でなければわかりませんので。

この段階になると、生きるか死ぬかは結構紙一重なんです。

 

希死念慮有りの家族が突然、

「ちょっと散歩に行ってくる」

「ちょっとドライブに行ってくる」

と言い出したらそれも要注意です。

 

実行しようとしている可能性があるので、

付き添ったほうがいいかもしれません。

少なくとも、子供は置いて行かせた方が良いと思います。

 

希死念慮の症状が出ていると、信じがたいと思いますが

あらゆる手を使って死のうとするんですよ。

 

なので、その家族は頭の中で「電車に飛び込もうか」とか

「崖から落ちてみようか」とか「海に飛び込もうか」とか

考えている可能性があります。

健康な人の想像力を超えてくると思います。

 

このような患者に対して、医師はどのような基準で入院を勧めるか

わかりませんが、

本当に放っておいたら危うい場合は入院も視野に入れます。

四六時中、見張っていられませんから。

 

希死念慮無しの場合

本人は苦しんでいるので本人には言わなくてよいですが、

スーパーラッキーです。

多少放っておいても、死ぬことはないですから。

 

うつ病はとりあえず、死なせさえしなければ良いのです。

 

あとは可能な限り、前向きな言葉をかけながら育児のサポートをして、

時が解決するのを待つか、

あるいはこじらせる前にきちんと通院・服薬をするか。

 

しかし、希死念慮はいつ頭の中にやってくるかわからないので

注意が必要です。

 

希死念慮を経験したことのない世のほとんどの人は、

「自殺する人って仕事や育児が辛いから

その辛さから逃げたくて自殺するんだ」と思っていると思います。

 

違いますよ?

 

それらをきっかけに「脳の病気になったから」自殺するんです。

(まだはっきり原因はわかっていないんだから、

「脳の病気」と断言するなという人もいますが)

 

あくまで例えですが、「死にたい」「死ななければ」という

ウイルスに脳が冒された状態、

そのような命令が脳の中に組み込まれた状態、

と言えば多少伝わるでしょうか?

 

患者である本人でさえ、ここは勘違いするポイントです。

 

患者本人の脳の中では、

「自分が死ななければ問題は決して解決しないストーリー」

が出来上がっています。

言い換えると、

「自分が死ねば問題は解決するストーリー」ですね。

 

本人的には、すごく論理的なんですよ。

うつ病患者は「人生詰んだ」ストーリーの天才作家状態です。

 

冷静に対応できる自信とタフな心を持ち合わせているならば

「なんで死にたいと思うの?」と優しく聞いてみてください。

トンデモストーリーを教えてくれるかもしれません。

 

その一つ一つに対して、

「そうか、じゃぁこの問題はこうしたら解決できるね」と

優しく冷静に付き合えるならば、

好転する可能性はわずかですが有ると個人的には思います。

 

それでも話を聞き入れないことは想定内にしておいてください。

そういう病気ですから。

(わたしは夫に何百回大丈夫な説明をされても、

人生詰んだ理由を何百回説明していました)

 

泣いたり怒ったりはやめてあげてください。

ただでさえ本人は感情の揺らぎで忙しいんです。

 

「死んじゃダメ!」

「母親がそんなんでこの子はどうするんだ!」

「あんたよりもっと大変な人もいる!」

「世の中には生きたくても生きられない人だっている!」

 

などのいろんなお説教も、意味がないのでやめてあげてください。

エネルギーの無駄です。

そういう言葉は、病気の人には響かないし、届きません。

 

本当に本当に不思議で恐ろしい病気。

 

なぜこのような症状が出るのか、

医療関係者の方などご存知の方いらしたら教えてください。

(少し調べれば出るのかな。

わかったところで難しくて理解できないかも。

 

少し話がそれますが、失恋やいじめで自殺してしまう若い人の場合は、

精神疾患が原因の人も多いとは思いますが、

もしかしたら若者特有の思考回路により

突発的に図ってしまう人もいるのかなと思っています。

不勉強で申し訳ないですが。

 

家族にしてほしいこと

 

仕事よりも何よりも母子のケアを優先する。

 

ママの状態にもよるのですが、

家族が産後うつになったら仕事は二の次三の次にして

母子のケアを優先してほしいです。

特に全国のパパに強く訴えたいです。

 

そんなこと言ったって・・・と言いたくなる気持ちはわかります。

私も普段は会社勤めの社会人ですから。

 

もし、あなたのお子さんの、

あるいは、奥さんの、

あるいは、その両方の

お葬式に出ることになっても、

「俺は間違えていなかった。仕事が大事だったんだ」と

思えるならば何も言いません。

 

でもその時に後悔すると思うならば、

定時に帰るなり、

有休を取るなり、

なんなら育休を取るなりしてください。

 

繰り返しますが、最悪の場合命に関わる問題なんです。

日本では、1週間に1人のペースでママが産後自殺で亡くなっています。

 

 

状態が悪いにも関わらずママが治療に関し言うことを聞かない場合:

子供を保育園や乳児院に預けたり、

ママを入院させたりして

母子を引き離すことを検討する。

 

これは荒治療ですが、場合によっては必要です。

 

子供が目の前にいる限り、

母親は子供のことしか考えられなくなり、

子供のことで悩みます。

 

症状が悪いのに、子供のことしか考えられなくなって

正常な判断が出来ていない場合や、

ゆっくり休養を取らせることが必要な場合、

また、症状の再燃が懸念される場合は、

選択肢に入れるべきだと思います。

 

ママも最初は抵抗するかもしれませんが、

ひどい産後うつの改善に、母子の引き離しはなかなか有効だと思います。

 

やり方によっては家族に不信感を抱かせてしまうので、

注意が必要ですが。

 

その他出来ること:

  • 地域の担当保健師さんに相談する

 

地域の保健師さんはSOSを出しておくと気を付けてみてくれるようになります。

しかし、当たりはずれもあると思いますし、

地域によってはあまり助けにならないこともあるようですので、

あくまでダメもとで。

 

 

公の機関に頼ることをためらわないでください。

 

  • 地域の助産師さんに相談する

 

地域で開業している助産院の助産師さんも助けになってくれることも

あるかもしれません。

 

以上です。

 

一人でも多くのお母さんが、一日でも早く産後うつから

抜け出せますように。